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东方外来韦编/2024/兽王园访谈

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  • 该内容于杂志中页数:016-021
  • 翻译:


東方獣王園ZUNインタビュー
久くぶりの対戦STGとなった「獣王園」は、いかに作られたのか。
過去最大級の物量で組み上げられた作品の思い出を、
思い入れたっぷりに語ってもらった。
——
本作の開発のきっかけからおうかがいします。
ZUN
また「花映塚」っぽいゲームを作りたいとずっと思っていて、だいたい「鬼形獣」開発時くらいから何作か作ったらまとめになるようなゲームを作る、ということで視野に入っていました。「花映塚」みたいなゲームを作ると作業量がものすごく膨らむこともわかっていたので、黄昏フロンティアさんにまたお手伝いいただこうと。黄昏さんが作るゲームも作業量がとても多いので、それが落ち着いたらこっちを手伝ってもらおうという約束をしていたんです。
——
なるほど。
ZUN
やっぱりまたお祭りみたいなゲームを作りたかったんですよね。それに、こういうゲームを作るとキャラクターの整理にもなる。計画だけは立てていて、結果的にもタイミングとしてはちょうどよかったのかなと思いますね。やっぱり一人で作れるレベルを超えたゲームを作るとなると、計画を立てないとですし、そういうゲームも節目節目にはやりたいんです。
——
今回「獣王園」のおまけテキストで「AIが爆発し始めた昨年ごろ、ひねくれ者の僕は(中略)とにかく作業量の多い作品を作ろうとしたのが今作品です」と書いてらっしゃいました。以前からAIとどう向き合うかを課題にしていたZUNさんですが、この物量についうても予定のうちでしたか?
ZUN
物量は増やしたかったわけではなくて、キャラクターをたくさん出したかったから単純に増えてしまっただけですね。実作業を始めてみると、AIで世の中が変わっていこうというタイミングだからこそ、自分の手をかけて作業をしなければならないなと感じながら制作していました。
——
イラスト生成AIが大々的に登場して、ようやくZUNさんが言っていることが伝わった読者も多いかもしれません。実際にそれらに触れてみていかがでしたか。
ZUN
ChatGPTはじめ、いろいろ触りました。最初は面白いんですけれど、飽きるのも早かったです。イラスト生成してくれるAIも触ってみましたけど、やっぱりすぐ飽きちゃう。理由としては、やっぱり自分の手で描きたいんですよね。別に上手な絵がほしいわけじゃないし、必要ならネットで検索すれば足りちゃうし、結局作っても「自分のもの」ではないので、それが楽しくないんですよ。だから飽きちゃう。きっと音楽も文章もそうだと思います。会話相手にしたり便利なツールとして使う分にはいいけれど、物を作りたい「欲」は満足させてもらえない。もちろん売上的な意味では、これからAIを使った作品が売れるようになっていくでしょうけれど、自分としてはそこには興味は無いですね。ある部分の商売的には危機かもしれないけれど、クリエイティブな面では危機ではないんです。そういう雌雄は決したと感じています。やっぱり自分で作る方が楽しい。いいものが放っていても出るくらいだったら、下手なものでも自分で作った方がいいですよ。
——
ZUNさんの中ではAIとの戦いは終わったと。
ZUN
技術の戦いは終わってましたね。戦いの場が変わったんでしょう。こうしてみるとAIと自分の戦いは良いものを作る戦いではなかったんです。作りたいかどうかの動機をめぐる戦いだった。僕が技術を突き詰めることに否定的なのもそこで、技術を突き詰めた先はAIになるわけです。まあ、僕が言ってることは世の動きとかとは離れた僕自身のものなので、世間的にはこれからAIと戦わなければいけないんでしょうけれども。AIが良いものを出すから創作意欲を無くす、みたいなことが良くなかったわけです。もし自分がそうなってしまったら、ということを懸念していた。自分が作る必要がなくなってしまうわけですからね。自分がやらなくてもやってくれるのが一番いい、と思えるとAIが主役の世界に行ってしまうわけです。もしそうだとすると、子供が下手な絵を描いてるところに「こんな下手な絵を自分で描くくらいならAIにやらせたほうがいい」って言う世界になってしまうじゃないですか。でも、下手くそだって言われようが関係ない、描きたいから描くんだっていうのが僕の理想なんです。やりたいことをやれる人生じゃなかったら……。たとえば「お金に結びつかなかったら描けない」っていう考え方もあるでしょうけれど。まあ、そういうテーマが「獣王園」にはふんだんに入っているわけです(笑)。社畜である畜生界と、なにもなくて全てが自由な地獄との戦いだったんですねえ。
システムについて
——
「花映塚」のようなお祭りゲームを作るのが目標だったとお話されましたが、今実装されてるモードは想定通りでした?
ZUN
いえ、ゲームにどういうシステムが乗っかるかは予定としては全くわかっていなかったですから、ちょくちょく変わっていました。許されるギリギリまで変わっていって、そういうことはまあ普通ですね。こういうゲームを作りたい! ってシステムから考えるヤツは作ってみるとだいたい上手くいかなくて(笑)、だからいいように変えていく。まあこれは僕の作り方かもしれないけれど、それに伴ってストーリーも変わっていくんです。変わっていくことの方がいいと思っている。それが大切だと思っているから、作ってきたものを否定することはぜんぜん平気なんです。物を作る人は何パターンかいるだろうけど、大切なものを突き詰める人もいれば、大切だと思っていたものをコロっと捨ててしまう人もいて、どっちもそのクリエイターの個性だし、こだわりのあらわれなんです。
——
では「獣王園」のこだわりはキャラがいっぱい出ること?
ZUN
結局そこですね。そしてそのそれぞれのキャラクターが戦っていること。でも、お祭りとして始まったとしても、最終的にはお話としてまとまってほしいと思ったので、一つのストーリーに、結末に収れんするお話にしました。
——
進化したポイントですね。
ZUN
「花映塚」はどのキャラクターストーリーを進めても最後は説教されて終わりだったからね(笑)。
——
「あれはZUNさんの「癖」なんじゃと思っていましたが。
ZUN
僕の性格の良くないところが出ちゃってたからね。でも、今回はそうではなく、それぞれが違う動きをしながらも物語的にはまとまっていくし、誰も「悪」として描かないように出来たと思っています。
——
今回プレイ感としては対戦型でありつつ、ストーリーモードでは普段の道中十ボス戦的な感触があって新鮮でした。
ZUN
結局、対戦ゲームとしては作っていないんですよね。キャラクターが多いストーリーモードがメインで、対戦「もできます」と。そしてそれが目指していた形だったんです。今のストーリーモードのようなバランスになるのもマスターアップ寸前でした。こうしたいと思っているけれど、良いバランスにするためには何回も試行錯誤をしなければいけないしぎりぎりの調整でそうするしかない。でも、普通に開発していれば大幅な調整に思える部分も、自分一人で開発しているから気軽に素早く対応できるのが個人開発の良い部分なんですよね。
——
被ダメージを1回キャンセルしてくれるバリアもゲームとしては新要素でした。
ZUN
調整の結果入った要素でした。それまではただ避けるだけのゲームだったわけですが、自分が弾を食らったらバリアを張りなおそうとするじゃないですか。バリアを張るためにはチャージアタックをしなければならないわけで、それは防御と攻撃が一体になっている、いやむしろ相手を攻撃させるために入れたわけです。それでも弾に当たらない人間は相手を攻撃しないだろうというのも見えているので、どうしても当たっちゃう弾が出るようにすることで、上級者にも相手を攻撃させるように誘導しています。
——
なるほど!
ZUN
このゲームで言うと防御が最大の攻撃なんです(笑)。細かい部分、そういうシステム部分は経験が活かされたなと感じています。避けたりパニックになってるときは防御したいじゃないですか。自分が余裕の時に相手を攻撃しても仕方がないなと思って、じゃあどうしたらいいんだろうって。そうしてできたシステムです。今回のゲームは絵や音楽もすごく多いわけですが、プログラムの量もものすごく多いので苦労しました。ネットワーク対戦はもちろん、ローカルの対戦もけた違いに量が多いのでもう大変。スクリプトだけで終わったりせずに、全部システムから作って調整も時間をかけて……やっぱりこういうゲームは少人数で作るしかないなと。物量がものをいうゲームを作れたと思いますね。
——
物量の次に苦労した部分は?
ZUN
それはもう、本当に面白いゲームになるかどうかです。ちょっと骨太なストーリーを用意したいとも思っていましたし、遊んだ後に満足感がある、そういうものを目指していました。作業感で各キャラのストーリーを見なきゃって思われるより、気づいたら全部読み終えてしまうようなものが理想ですね。今回は畜生界がテーマだったわけですけれど、あそこの住人は全員がいわゆる「社畜」なので、僕も社畜になったつもりで作りました。作業に追われる感じをがっつり体験しながら……(笑)。
——
ヤクザと構成員として描かれる彼らですが、やはりノルマが厳しい?
ZUN
ヤクザは強い組織で「反社会的勢力」と言われるわけですが、何に反しているかというと別の強い組織、政府に対してなわけですよね。そこで、政府がない状態だとすると、残ったのは単にガラの悪い人たちが取り仕切る、生活はブラックだけど反社会ではない、それが社会であるというのが「畜生界」なわけです。「鬼形獣」もそうでしたよね。
——
アンチAIとしての「獣」というわけではない?
ZUN
あそこに全く獣感はないですよね? そこは「畜生」だからなんです。畜生界も広い意味での地獄の一部ですから、中でも死ぬまで自分の自由もなく働かされる世界が畜生界。給料ももらえないし、あそこに堕ちた動物たちにとって厳しい地獄なんです。「鬼形獣」のときに畜生界ではヤクザが社会の中心となっている世界に対して、大きな敵が来たという話で……地獄に案内されているかと思ったら、畜生界の方だったという話ですからね。しかも操られて乗せられているという、今思うと難しいストーリーでした。
物語について
——
「獣王園」で、領土の所有権を霊が持っている、という話がベースにありました。
ZUN
この点は「花映塚」の逆になっていて、「花映塚」では幻想郷が幽霊であふれていたところが「獣王園」では幽霊がいなくなっている。いろいろな土地も、そもそもは誰かのものだったはずで、それをそうでなくしたのは千亦の力だったと。重要なのは、実際にそこに居たり、住んでいたかどうかではなく「きっと誰かのものに違いない」ってみんなが思っている世界だったんです。今の世の中だって、その辺に落ちているものを自分のものとは思わないじゃないですか?幻想郷では自然そのものを誰かのものだと思っていたんですが、そういう感覚が失われた、解放されたっていうことなんですね。だから争奪戦になったと。基本的には誰かが手に入れたというわけではなく、ただ勝手に住み着くわけです。そういうことをけしかけたやつがいる、それが残無。本来であれば騒ぎになることはなかったことなんですね。もう古くなりすぎて、どんな霊が持ち主だったのか考えもしなかったようなもの、もしかしたら初めから所有者の霊なんてものは居もしなかったかもしれないけど、そういうものだと思い込んでいた。そういう感覚を千亦がすっぱり切ってしまった。誰の所有かもわからないものを「無に帰した」結果、取り放題になってしまったんだけど、それに気づく奴は誰もいなかった。そこに今回のラスボスである残無がけしかけてきて、畜生界の霊たちを動かしてきたわけなんですね。
——
残無としては成功した?
ZUN
そうですね。あいつに勝つことはできない。何をやっても自分の想定内っていうタイプ。だから「勝つ必要がない」。世の中にはいろんな人がいるんですね、「こうしたい」っていう人がトップになったら挫くのは簡単だけれど、残無みたいな人がトップになってしまうと誰も逆らえない。それが、今回のゲームの中で一番面白くて魅力的なところなんです。手のひらの上ですべて動かしていたって言いたいタイプで、欲がない。地上がひどい目に遭う前に保護下に入れた方がいいのではということで動いたんだけど、それは欲というよりは使命感からなんです。でも欲がないから、ちゃんとやらない。欲と結びつかないから、支配もしない。
——
これまで異変を起こす側は、なんらかの欲が起点になっていますよね。
ZUN
そうだね、いつもちょっとした小さな欲から始まってる。でも今回はないんです。主人公がいっぱいいるから。ストーリーを作る時に「霊夢VS異変」だったら簡単なんだけれど、そうじゃないのを考えるときは、誰かすごい悪い人がいて戦ってきます、は作れるけれどゲームで遊ぶ側はつらい。毎回同じボスと同じ理由で戦う事になっちゃう。こんなにキャラクターはそれぞれ全然違う性格なのに、悪いやつを倒す理由だけは一致して戦うのか?って。だから、そうじゃないストーリーにして、それでも一体感を持たせるにはどうしたらいいかっていうのをやってみたかったんです。
八雲藍